復職をされるブランクがある看護師さんへ

 

数年単位で看護師の職場から遠ざかっていた方が復職するにあたって気になることといえ
ば、やはりブランクのことでしょう。「以前のようには働けないのではないか」「仕事の
勘が戻ってくるか分からない」と、復帰をためらう方もいるかもしれません。
そこで今回は、ブランクのある看護師が再び仕事を始めるときのポイントについて詳しく
解説いたします。

 

日本には「潜在看護師」がたくさんいる

 

結婚や出産、育児などを期に看護師の仕事から遠ざかる女性はたくさんいます。また、介
護のために職場から遠ざかった方もいることでしょう。仕事のストレスや人間関係に疲れ
て仕事を辞めたり、別業界に転職したりした方もいるかもしれません。
看護師の資格を保有しているものの、実際に看護師として働いていない方のことを、潜在
看護師と呼びます。日本国内には潜在看護師がおよそ70万人以上もいるといわれています
。医療現場では看護師不足が叫ばれているため、看護師が復職しようとすれば歓迎してく
れる職場はたくさんあるものです。
子育てが落ち着いた方や生活に余裕が生まれた方は、再び看護師として働き始めてみませ
んか。
一般的な仕事に比べて給与額の高い看護師の仕事ならば、効率的に稼いでいくことができ
ます。

 

復職に不安を抱える看護師は多い

 

復職にあたって、ブランクが心配になるのは当然のことです。確かに医療の現場では知識
や技術が日々進歩しており、離職した数年前に当たり前だったことが現在では古いとされ
るケースもあるものです。
復職直後の看護師は、新しい職場の環境に慣れる必要がある上に、仕事の勘を取り戻すの
にも少し時間がかかります。ブランクがあるせいで以前はできた業務ができなくなってい
ると落ち込むこともあるかもしれません。また、仕事と家庭との両立がうまくいかず悩ま
される方もいると思います。
復職後しばらくは、なかなか思うように働けないのが当たり前です。自身だけでなく、ブ
ランク看護師の誰もが試行錯誤しながら勘を取り戻すものです。特に看護師の仕事は患者
さんの命を預かるものなので、仕事には慎重になる必要があります。以前の勘を取り戻し
てバリバリ働いていくためには、少し時間がかかるのは当然ということをあらかじめ意識
しておくとよいでしょう。

 

看護師のブランクはどう埋めるべき？

 

看護師として復職するときには、できるだけ早く勘を取り戻して第一線で活躍したいもの
ですよね。ブランクのある看護師は、復職のためにどのような準備をしておくべきなので
しょうか？

 

セミナーを受講しておく

 

復職時には、公的機関や民間企業が看護師向けに開催しているセミナーを受講してみまし
ょう。復職支援研修や看護基礎技術研修などを受講すれば、最新の医療の現場事情や知識
を得ることができます。

 

通信講座などで勉強しておく

 

セミナーの会場へと実際に足を運ぶのが難しい場合には、復職支援の通信制講座を受講し
てみましょう。インターネット環境があれば受講できるので、家事や子育ての合間でも勉
強できます。

 

ナースセンターやハローワークで相談する

 

各都道府県に配置されているナースセンターやハローワークで復職の相談をするのもおす
すめです。
2015年以降、看護師にはナースセンターに離職届を出す努力義務が課せられました。離職
届を出しておけば、復職支援の情報提供を受けられるようになります。

 

ブランクのある看護師はどんな職場を選ぶべき？

 

しばらくの間現場から離れていた看護師が復帰する際には、どのような職場で働くのかに
ついてもよく考えておきたいですね。
ブランクの長い看護師がいきなり急性期病院に就職したり、手術室の担当をしたりするの
は少し難しいかもしれません。忙しすぎない医療機関を選び、働きやすい条件で勤務をス
タートさせるのが無難といえるでしょう。
ここからは、ブランク明けの看護師におすすめの職場をご紹介いたします。

 

規模の小さいクリニックや診療所

 

ブランク明けには、大病院ではなく規模の小さい医療機関を探すのがおすすめです。スタ
ッフの人数が少ない職場ならば新しく入ったスタッフに目が届きやすく、丁寧に指導して
もらえます。
てきぱきと動く必要がある急性期病院は避け、落ち着いて働ける療養型の病棟や慢性期病
棟といった職場を選ぶのもよいでしょう。

 

復職支援制度を設けている医療機関

 

医療機関の求人の中には「ブランクOK」「復職支援」「研修制度」「未経験者募集」など
のコピーが書かれたものがあります。復職支援に力を入れている病院には多くの研修が用
意されているほか、仕事に慣れないうちには万全のサポートをしてもらえるので安心です
。
看護師として今後さらに成長していきたい方は、復職支援制度の整った医療機関を探して
みましょう。

 

時短勤務やアルバイト勤務ができる職場

 

「育児中で短時間しか働けないから」と、復職にあたって週1日数時間から働ける職場を
探す方もいます。ブランクを埋めていくためにも、まずはアルバイトや時短勤務という形
の働き方を選ぶのも1つの方法です。少しずつ仕事に慣れていくとよいでしょう。

 

介護施設の看護師になるという方法も

 

復職先に介護関連の施設を選ぶ看護師もいます。介護を必要としている方の数は年々増え
ており、介護施設の看護師の需要も高まっているのです。
介護施設での仕事は介護士のサポートが主となるため、無理なく仕事をスタートさせるこ
とができますよ。

 

長いブランクがあるために「私でも復職できる？」と心配になってしまうのは当然のこと
です。不安が勝って、なかなか自分から応募できないという方もいらっしゃるでしょう。
そんな方には、病院側からのスカウトを受けられる形式での求職活動がおすすめです。ご
自身が希望する勤務形態や勤務時間などをあらかじめ登録しておけば、あとは病院からス
カウトが来るのを待つだけでOK。自ら求人に応募するのに抵抗がある方でも安心です。ブ
ランクがあることをあらかじめ記載しておけば、負い目を感じることなく復職のチャンス
が掴めます。看護師としての復職を目指している方は、求職活動の第一歩としてサポート
ナースにご登録ください。