看護師転職 3交代? 2交代?
看護師にとって、「働く時間」は仕事とプライベートの両立にも関係する重要事項。最近ではいろいろなシフト体制が出てきていますが、その中でも特に多くの病院で取り入れられている「2交代制」と「3交代制」については、そのメリットとデメリットを詳しく知っておく必要があるでしょう。
女性の看護師の場合は、男性の看護師に比べて結婚や出産、親の介護問題などでも家族に費やす時間が増える傾向にあるので、それが転職を決める理由になるほど大きな問題となってきます。転職で失敗しないためにも、勤務時間は軽視できません。
規模の小さいクリニックの場合は勤務時間も限られてくるので、ある程度融通がきくところが多いのではないでしょうか。科にもよりますが、16時までなら16時できっちり終われることが多く、子育てに忙しいママ看護師にとってはうれしい職場です。多くのママ看護師が、安心して働ける転職先としてクリニックを選んでいるのもうなずけます。
ここでは、ある程度の規模がある診療所や病院などで採用されている「2交代制」と「3交代制」について、働く上でのメリットとデメリットをひもといていきたいと思います。
「2交代制」のメリット・デメリットとは
まずは「2交代制」について考えてみましょう。2交代制の場合、勤務時間はだいたい8時から16、17時くらいまでの「日勤」と、16時から次の日の朝までの長時間になる「夜勤」の2つに分かれます。小規模な病院や、緊急対応の少ない科などでは、この2交代制の場合が多いようです。
2交代制の場合、夜勤になると16時間もの勤務になるので、単純に時間がとられるというだけでなく、肉体的にも負担は大きくなります。看護師の中には、こうした夜勤などによる体の酷使からホルモンバランスを崩し、生理が不順になってしまうような女性も。自身の健康のため、2交代制の夜勤は避けたいと思う看護師は少なからずいるでしょう。
一方で、夜勤になれば時間が長くとられるものの、その分休みは長くまとめてとれることが多いことから、「2交代制のほうがプライベートは充実する!」と考える看護師もいます。2交代制の職場では、2連休もとりやすい傾向にあるのです。仕事ばかりでなく、プライベートな時間も重要視される昨今、そうした理由からこの2交代制を採用している職場を選ぶ看護師も増えています。
「3交代制」のメリット・デメリットとは
「3交代制」は、8時から16、17時くらいまでの「日勤」、0時前から8時までの「深夜」勤務の間に、15時から23時半くらいまでを担当する「準夜」があります。どの時間帯もだいたい8時間の勤務となるので、16時間勤務がある2交代制よりも体への負担が少なくなります。ただし、少しずつ時間をわけて働く分、2連休はほぼないという話も。まとめて休みをとるのは難しい傾向にあるようです。
プライベートの充実を考えたとき、特に15時から23時半くらいまでという一日のメインタイムがとられる「準夜」を嫌がる看護師もいます。確かに、がんばって午前中から出かけて15時までに出勤しようと考えても、疲れてしまう時間帯かもしれません。
この準夜には、だいたい深夜0時までという区切りがありますが、看護師の仕事は定時ちょうどにさっと帰れる保証があるわけでもないのが実情です。残務処理にかまけて時間をオーバーしてしまうことがあるのも、仕方のないところがあるでしょう。ちょうど微妙な時間帯なので、住む場所によっては終電を逃し、自腹を切ってタクシーで帰るはめになる看護師もいるとか……。夜勤のように夜通しにはならないものの、0時すぎまでの勤務も体にはなかなかこたえます。
ある看護師は、「できるだけ準夜には入りたくないです!」と面接で伝えてみたところ、意外とその希望が通ったとか。準夜以外の日勤と深夜に入る形にしてもらったことで、プライベートも充実し、日々の仕事にもより精が出ているそうです。それぞれの価値観やライフスタイルによって働きたい時間は異なるので、自分の希望はしっかりと伝えたほうが良いのかもしれませんね。