看護師さんの離職率
「毎日激務が続いてつらい」「職場環境が悪く退職を考えている」という看護師は少なく
ないと思います。しかし、仕事を辞めてしまうと今までのキャリアが途絶えてしまうこと
になり、少しもったいないですよね。看護師が仕事を続けていくためには、どんな工夫が
必要なのでしょうか?
ここでは、看護師の離職率について解説いたします。世の看護師が仕事を辞めた理由や、
看護の仕事を続けていくためのポイントについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみ
てください。
看護師の離職率は高いって本当?
日本看護協会のデータでは、2018年度の看護師の離職率は正規雇用で10.7%、新卒で7.8%
だったと発表されています。常に人手不足が叫ばれている看護の現状を考えれば、この離
職率はかなり高いといえるでしょう。医療機関の人手不足が続けば看護師の仕事はさらに
忙しくなり、看護師の離職率がさらに高まるという負の連鎖が起きてしまいます。
看護師の資格を所有しているものの現在は看護師として働いていない「潜在看護師」も、
推定70万人いるといわれます。多くの看護師が、資格を取得して一度は医療機関に勤めた
ものの、何らかの理由で退職してしまうのです。
看護師が離職する理由にはどんなものがある?
看護師が離職する原因1:職場環境の悪さ
ハードな職場環境に疲れ果て、離職を選択する看護師はかなり多いといわれています。勤
務時間が長く夜勤の回数が多い職場では、もちろん体力が続きません。後残業だけでなく
前残業も強いられ、さらに休みの日には院内勉強会などへの参加も必須とされる病院もあ
ります。プライベートの時間をほとんど確保できずに悩みを抱える看護師もいるものです
。
看護師が離職する原因2 : 人間関係の悪さ
人間関係の悪い職場でチーム医療がままならず、離職を考える看護師も多いようです。看
護の仕事は激務でミスが許されないため、心理的な重圧から人間関係がギスギスしてしま
うケースがあります。
すべての人がそうというわけではありませんが、資格を取得して自立した働き方をする看
護師の中には、プライドが高く周囲に対してきつい態度をとる方もいます。また、医師と
の人間関係の悪さが離職につながるケースも少なくありません。
看護師が離職する原因3:結婚や出産、育児
結婚や出産、育児といったライフステージの変化を経験する女性は多いものです。ハード
な看護師の仕事と子育てとを両立するのは難しいからと、出産を機に産休ではなく離職を
選択する看護師も多くいます。
看護師の求人は大変多く、どの職場でも人手を欲していることから、「資格があればいつ
でも復職できる」という余裕が生まれやすいのも離職を選択しやすい理由と考えられます
。
看護師が離職する原因4:スキルアップのため
「より専門的な看護をしたい」「新たな資格を取得したい」と、スキルアップやキャリア
アップを目指して離職する看護師もいます。また、留学して新たな知識を学ぶために離職
を選択する方もいるものです。
将来のためにステップアップしたいのなら、一度離職をして新たな道を模索してみるのも
よいでしょう。
働きやすい職場に転職する看護師もいる
ここまで、看護師が離職する理由について詳しくチェックしてきました。
せっかくの仕事を、職場環境や人間関係の悪さで辞めてしまうのは少しもったいないです
よね。こういったケースなら、退職ではなく転職を検討してみるのがおすすめです。働き
やすい職場に転職すれば、やりがいを感じながら気持ちよく働いていけることでしょう。
ここからは、看護師が仕事を続けるために知っておきたい、転職先の選び方についてご紹
介いたします。
パートやアルバイトの看護師として勤務する
フルタイムや正規雇用の仕事で時間的な余裕の無さに悩んでいるのなら、パートやアルバ
イトの仕事に転職してみましょう。特に、家庭との両立や育児との両立を考えるのなら、
パートやアルバイト、スポット勤務などを選択するという方法もあります。
パートやアルバイトであれば職場の人との付き合いも限定的になるので、人間関係に悩ま
される可能性も低くなります。
時短勤務や土日祝休みが可能な職場に転職する
転職を機に、時短勤務に切り替えるのも有効な方法です。また、土日祝休みの職場に転職
し、プライベートの時間を確保する看護師もいます。
転職にあたっては、仕事とプライベートの時間を両立する「ライフワークバランス」を意
識してみましょう。プライベートが充実すれば、仕事へのモチベーションも高まりやすく
なります。
夜勤がないクリニックで働く
夜勤が続き心身ともに疲れているという方には、夜勤のない職場への転職がおすすめです
。
病床のない小規模クリニックの多くは、日勤のみ夜勤なしという条件での働き方が可能で
す。眼科や耳鼻科といった診療科のほか、美容クリニックなども夜勤がないため、夜は自
分の時間を作ることができます。いろいろな診療科を経験しておくという意味でも、転職
を視野に入れてみるのも良いでしょう。
今回は、看護師の離職率について、また看護師が仕事を辞める理由と続ける理由について
ご紹介いたしました。
厳しい職場環境で仕事を長く続けていくのは並大抵のことではありません。看護師として
充実した働き方をしたいのなら、ぜひ転職を視野に入れてみましょう。働きやすい職場に
転職すれば、目標をもって生き生きと働いていくことができるはずです。サポートナース
では、土日祝休みや夜勤なしなど、ライフワークバランスを充実させることができる求人
も扱っています。看護師の仕事を離職しようかとお悩みの方は、一度踏みとどまって職場
を変えるという選択の可能性も考えてみてはいかがでしょうか。楽しく笑顔で働ける職場
で仕事を続けていれば、楽しくスキルアップやキャリアップなどを叶えることができます
。