看護師転職 理由あれこれ
看護師が「転職しよう!」と思い立つのは、どんなときでしょう。転職を考えているあなたには、ちょっと気になるところなのでは?
一般的に社会人が転職を考える理由は、以下の3つが多く聞かれます。1つめは、「人間関係」。上司からのパワハラ、合わない同僚から受けるストレス、最近ではゆとり世代の後輩との板挟みで……なんて話もチラホラ聞こえてきます。
2つめは、「待遇や給料」。自分にとって、より良い待遇や対価を求めるのは自然なこと。現状に不満を感じていればなおさらでしょう。そして、3つめの理由が「仕事内容」。今の会社ではやりたい仕事ができないと感じたり、よりレベルの高い仕事がしたいと感じたりするときに、思い切って転職を考える人もいます。職種を越えて、ほかにもっとやりたい仕事が見つかったという場合もあるでしょう。
看護師も、この3つのパターンに当てはまると言えます。それぞれの理由について、看護師の場合も考えてみたいと思います。
看護師が「人間関係」で転職を決める場合とは?
まずは「人間関係」。説明するまでもありませんが、一緒に仕事をしていてどうしても合わない人がいるということは、看護師の世界にだってあります。看護師の仕事は、病院やクリニックといった規模の大小に関わらず、やはりチームワーク。たとえ一人でも、日々の仕事の中でどうしてもストレスの種になってしまうような人物が同じ職場にいる場合、転職が頭をよぎる人は少なくないでしょう。
残念ながら、その職場で「人間関係」に悩むかどうかは働いてみないとわからないところがあります。ただ、あなたが人間関係で嫌だと思うことは何なのか、いま一度胸に手を当てて考えてみると、そこに何か転職先を見極めるためのヒントがあるかもしれません。
たとえば、嫌な上司。看護師の世界で言えば、その病院やクリニックの顔でもある医師に、人として尊敬できないところがあったり、医師としてのレベルの低さを感じたりするとき。働いている身としては、ストレス以外の何ものでもないでしょう。その場合、もしかするとその病院やクリニックに対する患者さんからの口コミや評判に、その片鱗が見られる可能性もあります。
一部にはいわゆる「お局さん」的な、口うるさい看護師に牛耳られて働きにくいという職場もあるようです。お局さん状態と熟練の頼もしさは、紙一重。これはなかなか見極めが難しいところですが、長年勤めるキャリアの長い看護師がいるのに、若手が次々に辞めてしまって看護師の年齢層があまり均等ではないような職場は、少し注意が必要かもしれません。面接の際は、自分と同じ年代の看護師がどれくらいいるかなど、さり気なく聞いてみるのも手ではないでしょうか。
看護師が「待遇や給料」で転職を決める場合とは?
看護師にとっても、「待遇や給料」は大きな問題です。給料については、より高いことに越したことはありませんが、高ければ良いというものでもないようです。
よくある求人の中にも、短期間の募集で非常に高額な給料が設定されている場合がありますが、そこにはなかなか看護師が集まらない理由が必ずあります。職場が非常に辺鄙なところにあるなど、目に見える理由に納得した上で選ぶなら良いのですが、中には看護師がすぐに辞めてしまう別の理由が隠れていることも。甘い話にはワナがあるもの。そのあたりも心して、転職先を見極める必要がありそうです。
結婚や出産によって自分の働き方を見直したのをきっかけに、今のままの待遇では仕事を続けるのが難しいと判断したときにも、転職を考える看護師は多いでしょう。特に、まだまだ家事の負担が多い女性の看護師の場合、結婚、出産を経ると働ける時間が限られてきます。
多くの病院やクリニックで、3交代制では「日勤」が8時から16、17時くらいまで、「準夜」が15時から23時半くらいまで、「深夜」が0時前から8時まで、ということになります。2交代制では、「日勤」が8時から16、17時くらいまで、「夜勤」が16時から次の日の朝までになるため、その長い夜勤が負担になり、転職を考える看護師もいます。
その逆に、親の介護をしている看護師など、希望して夜勤に多く入り、日中は介護に当てているといったケースもあるようです。夜勤に多く入ればそれだけ夜勤手当が増えるので、収入面を考えて夜勤を希望する看護師もいるでしょう。一方で、自分の健康面やプライベートの充実などを重視して、収入が少なくても夜勤は避けたいという看護師も。どの時間帯が自分にとって一番働きやすいのか、転職を機に改めて考えることも大切です。
看護師が「仕事内容」で転職を決める場合とは?
より高みを目指して、看護師としてスキルアップするために職場を変えたいという転職理由もよく聞かれます。その大半は、質の高い医療を提供しており学ぶための環境が整っている大学病院や総合病院などを目指すことになるでしょう。
いくら自分が学びたくても、その病院自体の体制が整っていないと、なかなか思うようなスキルは身につけられないのが現状です。認定看護師や専門看護師などの資格を取りたいと考えている場合には、働きながらそうした資格を取得することが可能な環境かどうかも重要なポイントになります。
「人間関係」「待遇や給料」「仕事内容」、看護婦が転職を決めるこれらの3つの理由は、そのまま新しい転職先を見つけるための基準にすることができます。転職を決めたら、今の職場は自分にとって何がマイナスだったのかをもう一度ふり返って、新しい転職先の条件を固めてみましょう。絶対に譲れない条件、ここは譲歩してもいいかなと思える条件をしっかり見極めて、あなたの転職を成功させてください!