看護師転職　志望動機

転職の準備として、ほかの看護師はどのようなことをしているのでしょうか。新卒採用のときとは違い、転職での中途採用は「面接」が中心となります。テストなどで知識を問われるというよりも、主に今までの経験や仕事に対する意識の高さ、人柄などが見られることになるわけです。そこでは、何か特別な勉強をするよりも、これまでの自分を改めてふり返り、自信を持って伝えらえるアピールポイントをまとめておくことが重要になります。

 

 

なぜ辞めたのか、ポジティブに説明できますか？

 

転職を目指して面接を受けるときに、必ずと言っていいほど聞かれるのが転職理由です。つまり、「あなたはなぜ、以前の職場を辞めたのですか？」ということ。簡単なようで、意外と答えにくい質問です。

 

辞めるのにはそれぞれの理由があると思いますが、せっかく入った職場を辞めようとまで思ったわけですから、多くの場合、以前の職場に対してのあなたの評価はネガティブなものとなるはずです。人間関係に問題があった、やりたい仕事ができなかった、レベルの低い職場だった、プライベートとの両立ができない働き方を強いられていた、などなど。しかしそれを、そうしたネガティブな観点のまま相手に伝えれば、印象はあまり良いものではないでしょう。下手をすると、「周りの環境のせいばかりにする、文句が多い人なのかな……」なんて思われかねません。

 

中でも、「人間関係で精神を病んでしまったから」という退職理由だった場合。それがいかに相手方に問題があったからだとしても、そうした背景を面接の限られた時間内でわかってもらうのはなかなか難しいところがあります。中途半端に伝えれば、「精神的に弱い人なのかな」「コミュニケーション能力があまりないのかな」といったレッテルが貼られてしまう恐れも。

 

少なくとも、次の転職では心機一転、やる気に満ちているのだということは伝える必要があります。ネガティブな理由も、次の目標を見据えたポイティブな観点から再確認することで、その印象はがらりと変わるはずです。

 

面接を受けるときには、面接する側、あなたを雇う側の気持ちを考えて、答えを考えてみてください。「毎日のように小言を言う先輩が怖くて辞めました……」という看護師を、雇いたいと思うでしょうか？　同じ理由だったとしても、「以前の職場では、自分のような若手の看護師が意見やアイディアを出せる場があまりなく、○○の方針には共感できないところもありました。今後は△△などに挑戦したいという思いもあり、周りの方々と共に高め合えるような意識の高い職場への転職を希望しています」などと前向きに話す看護師のほうが、がんばってくれそうだ、雇ってみようかなと思うのではないでしょうか？

 

少なくとも面接の場では、そんな「一緒に働きたい」と思える明るさや朗らかさ、ポジティブな前向き思考を意識したいところです。経歴に短い期間での転職が目立つ人などは「続かない人なのかな？」といったレッテルを貼られがちですが、それもまた「いろいろな職場を経験した強み」としてまず自分がポジティブに捉え、次に生かそうと努力している姿勢を見せることで、相手に与える印象は変わってきます。

 

また、いくらポジティブにと言っても、どこかのマニュアルにある言葉をそのまま言うようなきれいごとで面接が終始しては、それが相手にも伝わって、あまり良い印象は与えないところがあります。自分自身の気持ちを今一度掘り下げて、よりポジティブな転職理由を考えてみましょう。ポジティブに考える練習をすることで、本当にポジティブな気持ちも生まれてくるので、次の転職の成功にもつながってきます。

 

 

面接の場では、こちらからも積極的に質問を

 

転職活動において、面接はその職場を知ることができる貴重な機会でもあります。自分が試される場として緊張するのはわかりますが、「ただただ、聞かれるままに答えているうちに終わってしまった……」というのでは、ちょっともったいないですよね。できればこちらからも気になる部分についてはしっかり質問をして、最終的に選ぶべき転職先を見極めたいところです。

 

面接では向こうから「何か質問はありますか」と聞かれることも多いと思います。聞く側からしても、「特にないです」と答えられるより、その職場を知ろうと何かしら質問を投げかけてくる人のほうが、積極的なポジティブさを感じるのではないでしょうか。1つ2つは、何か聞きたいことを用意しておいても良いでしょう。

 

実際に働いている看護師の人数や、年齢層などが聞ければ、その職場の雰囲気も何となくわかります。勤務体制や給料体系、退職金があるのかどうかなども転職先の重要条件だと考えている人は、そのあたりも詳しく聞けることは聞いておきたいですね。

 

病院によっては「あなたはここで何ができるの？」と、半ば圧迫面接のように強く言ってくるところもあるようです。でも、そこがあなたの志望する理想の職場なら、気持ちをしっかり持って。こちらも負けないくらい、一つひとつポジティブな気持ちを持ってきちんと受け答えしていけば、おのずと道は開けます。転職を決める最後の砦、面接。もちろん身だしなみもきちんと整えて、清潔感のある服装で、身も心も引き締めて臨みましょう。