看護師さんの転職「正社員」か?「パートタイム」か?その利点とは

看護師転職 正社員・契約社員

あなたは、次の転職で「正社員」を志望しますか? それとも、時給となるパートタイム勤務、契約社員などを選ぶつもりでしょうか? ここで、その違いについて転職経験のある先輩看護師の意見を聞いてみましょう。

 

 

看護師には「正社員は嫌だ」という転職希望者も

 

「看護師の場合、必ずしも正社員を目指すのが正解ではないと思います!」という先輩看護師からの意見もあります。「正社員も時間給のパートも両方の求人がありますが、転職を希望する看護師には『正社員は嫌だ』という人も少なくないんです」とのこと。それは、一体どういうことなのでしょうか?

 

「もし、大きな病院で働くなら、正社員だとやることが結構、違ってきます。委員会活動があったり、学会活動があったりと、何かと時間外の活動が多いんですね。パートだと時間給なので、仕事が残れば正社員に任せて帰れることも多く、責任を負うような仕事も少ない。クリニックにもその傾向があると思います」

 

最近では、そうしたことから自分のライフスタイルを改めて見直し、プライベートな時間も大事にするために、あえて正社員じゃない働き方を選ぶ看護師も多いのだとか。

 

「もちろん、正社員を目指す看護師も多いと思います。勉強したい人や、先の人生に不安を持っている人などは、やはり正社員志望でしょう。男性の看護師も、正社員志望が多いですね。パートでは家賃手当が出ないところもあるので、そうした手厚い待遇を求める人は正社員のほうが合っていると思います」

 

一般業界では「派遣切り」なんて言葉があるくらい、正社員ではないパートタイマーでの仕事は不安定なイメージがありますが、「看護師の世界ではそういうことはない」と断言する先輩看護師。「私の経験からすると、正社員よりもパートのほうが『来てもらってありがたい!』という感じで接してもらえます(笑)」。

 

「正社員として出世していけば、副主任、主任、看護師長へと役職が上がっていくことになりますが、副主任レベルでは給料アップはほとんど見込めません。やることだけが増えるような状態です。看護師長までいけば給料もある程度上がるとは思いますが、それまでは大変な道のりでしょう……」とのこと。仕事をする上で何に価値をおくかは、あなた次第です。

 

 

スペシャリスト、ジェネラリストを目指す道も

 

また、正社員は看護師長などの役職を目指すだけでなく、スペシャリストを目指す道もあります。

 

これは、認定看護師や専門看護師の資格取得によって開かれていく道です。たとえばガン性疼痛などに興味があれば、ガン看護認定看護師の資格を取るための勉強に励むことになるでしょう。こうした資格を取ることを考えるなら、目指すべきは正社員です。

 

一方で、どの科も渡り歩けるようなスキルを持ったジェネラリストを目指していく道もあると思います。ある程度の経験を積んだ後でなければなりませんが、そうしたジェネラリストの道に進みたいと看護師長などに相談して、いろいろな科を経験させてもらえるようにしたり、研修などにも参加する機会を増やしてもらったりしてスキルを磨いていくことで開ける道です。看護師という仕事をとことん極めたい、このやりがいのある仕事を徹底的に追究したいという人には魅力的でしょう。こちらも、正社員でなければなかなか選べない道です。

 

こうしたスペシャリストやジェネラリストを目指すのは新人の頃から可能なわけではなく、少なくともクリニカルラダーシステムに則った看護師としての能力が十分なレベルまでのラダー評価を得る必要があります。スペシャリストの資格取得後はもちろん、ジェネラリストの経験も、転職するときには経歴を書くときにアピールできるポイントになるでしょう。

 

正社員、パートタイム勤務にはそれぞれに特徴がありますが、それがプラス面となるかマイナス面になるかは、あなたの仕事への向き合い方やプライベートに対する考え方、価値観、個々のライフスタイルによって大きく変わってきます。ぜひ、それぞれの特徴を捉えてしっかり熟考の上、志望をどちらにするのか決めてみてください。

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