看護師さんの仕事「ストレス」はどんな時に感じますか?

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現代人のストレスはあらゆる場面で生まれていますが、その中でも看護師という仕事の中で受けるストレスは大きいところがあります。それは、長時間にわたることが多い勤務時間の問題、肉体的にも負荷がかかる過酷な仕事内容だけではありません。

 

病気と闘うさまざまな患者さんに対応し、中には亡くなられることもある中で、責任も重い仕事はメンタル面での負荷も非常に大きいのです。その上、医療の現場はチーム一丸となってことに当たる必要があるため、職場の人間関係が少しでもうまくいかないと大きなストレスにつながっていく傾向があります。

 

看護師が転職を考えるときには、そうしたストレスが蓄積されていることも少なくないと思います。思い悩み、孤独感を感じている方もいるのではないでしょうか。ここでは、「ほかの看護師もこんなストレスを感じている!」「みんなもがんばっているな!」という実例に触れ、その思いを共有することで、少しでもストレス発散につながる機会を持てればと思います!

 

 

ケース1 ある脳外科病棟勤務の看護師が抱えるストレス

 

脳外科で働く看護師には、どんなストレスがあるのでしょうか。ある現場看護師は語ります。

 

「脳の神経というのはとても複雑で、すごくたくさんあります。そのため、脳外科で働くと急変がとても多いんですね。その対応は一分一秒を争うスピード感が求められますし、もちろん細心の注意が必要となります。そうしたストレスは大きいと思いますね」

 

今まで普通にごはんを食べられていた患者さんが、急変してまったく食べられなくなってしまったときの対応から、急に意識を失ってしまうようなときの対応、また寝たきりの状態になってしまった場合の床ずれの対応や、天井だけしか見えない生活でウツっぽくなってしまった患者さんのメンタル面への対応まで……。

 

看護師ならどの科にも通じるところがありますが、こうした対応が急変によって頻発すると、やはりストレスは大きくなる傾向にあるようです。

 

「実は私は、母から『女性は手に職をつけたほうがいい』と言われて看護師になりました。一人でも生きていけるようにするために看護師の資格を得たところがあるので、学校を出て初めて入った脳外科での過酷な仕事はなかなかこたえるところがあります。でも、実際に辞めていく看護師も多い科ですが、それだけ多くの経験も積むことができました。この分野に興味を持って自ら飛び込んでくるような意識の高い看護師なら、このストレスにも打ち勝っていけるのではないかと思います」

 

あなたは、どうでしょうか?

 

 

ケース2 ある整形外科病棟勤務の看護師が抱えるストレス

 

整形外科の病棟で勤務する現場看護師にも、ストレスを感じる場面について聞いてみました。

 

「これまで整形外科で働いていてストレスが大きかったのは……認知症の患者さん対応のときかもしれませんね」と、少し意外な答えが。本来は脳外科の分野であるはずの認知症患者は、その他の科で働いていても接する機会が多いようです。

 

「整形外科には、骨折をしてしまった患者さんが入院することも多いんです。特に、大腿骨を骨折する方が多いですね。そうすると、今まで普通に自立して生活をしていたはずなのに、急に認知症が出てくることがあるんですよ」

 

入院することで急に生活環境が変わり、骨折などで体の自由もきかなくなった上に家族とも離れて一日を過ごすことになって、それまでまったくなんの症状も出ていなかった高齢者が急に認知症を発症するケースは珍しくないといいます。そのため、整形外科では80代や90代の高齢者、場合によってはもっと若い世代のシニア層でも、事故対策として入院時に身体抑制をする同意書をご家族の方からとることも多いそう。

 

「骨折していて絶対安静なのに、それを忘れて歩こうとしてしまったり、夜中に大声を出して呼ばれたり、センサーマットがずっとつきっぱなしになってしまうような患者さんもいます。そんなおじいちゃん、おばあちゃんに対応するのはとても大変でしたね」

 

認知症でうまくコミュニケーションが取れない状態になってしまう中で、けがをした部分以外は体が動けてしまう患者さんに絶対安静でいてもらわなければいけないという、大変な看護。ストレスが大きいのは当然でしょう。

 

 

ケース3 ある美容外科クリニックの新人看護師が抱えるストレス

 

病院での看護師勤務経験を経て、美容外科クリニックに転職した新人看護師にも話を聞きました。「美容外科というのは一般的な病棟勤務とは全然違う分野なので、本当に看護師一年目のように勉強している感じがあります!」という彼女。新しい分野への挑戦で、ストレスを感じているのはどんなことなのでしょうか。

 

「特に最初3か月の使用期間では、先輩について覚えることが本当に多くて。これまでオペ看護師の経験もなかったのですが、肌のレーザー治療や美容整形のオペにも入っていかなければならないので……。一番のストレスは何かと聞かれれば、とにかく勉強しなければならないことが山ほどあることですかね」

 

これは、新人看護師だけでなく、新しい分野に挑戦する看護師なら誰しも“あるある”のストレスではないでしょうか。日々勉強、学ばなければならないことがたくさんあるのは、看護師の宿命かもしれません。

 

「今働いているクリニックは先生も有名な名の知れたところですが、レベルが高い分、指導も結構、厳しいほうだと思います。先生がスムーズにオペできるように、機械の名前を覚えたり、機械の出し方を教わったり、いろいろなシーンでの対応を学んでいかなければなりません。『次は一人でできるようになってね』と、早くから独り立ちしなければならない感じなのでプレッシャーも大きいですね」

 

勤務時間も、朝10時の開院から、クリニックが終わった後の残務処理で21時、22時にやっと帰れるという日々。それでも、「自分で挑戦したくて来た場所なので、以前の職場よりもずっと楽しいです!」と胸を張る彼女。毎日の仕事のストレスも、それが明日への成長につながるのであれば、それはもうストレスとはひと口に言えないかもしれませんね。

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